「ソト」から見たおおあらいVol.39(額賀福志郎様)
衆議院議長
額賀 福志郎(Nukaga Fukushiro) 昭和19年 茨城県行方郡小高村(現・行方市)生まれ |
住んでよし訪れてよしの大洗町のさらなる発展を
新年あけましておめでとうございます。
令和6年の年頭に当たり、大洗町民の皆様におかれましては、新たな希望をもって新春をお迎えのこととお慶び申し上げます。
私は、昨年10月に召集された第212回臨時国会において、各党各会派のご推挙により第79代衆議院議長を仰せつかることとなりました。議会人としてこの上ない栄誉であり、国民各層の負託に応えるため、誠心誠意その務めを果たしてまいりたいと思います。
とくに、大洗町の皆様には、昭和58年の初当選以来、今まで40年の長い間、国会議員として国政の場にお送りいただいたことに本当に感謝しております。
また、最近の電気、ガスなどのエネルギー価格の高騰をはじめ物価高により経済停滞が続いており、今後は持続的な賃金引上げにより、成長と分配の好循環をつくり出し、将来に明るい希望が持てる経済社会を取り戻したいと思います。
さて、現在、日本原子力研究開発機構(JAEA)大洗研究所においては、国内最先端の高温ガス炉、高速炉の研究開発が行われています。
とりわけ、高い安全性能や発電効率を誇り、カーボンフリーの水素製造にも適している高温ガス炉の研究開発については、国内外から大きな期待が寄せられています。
原子力研究を長きにわたって行ってきた大洗町におかれては、今後は水素製造の拠点地域としても、新たなクリーンエネルギーを活用した産業立地都市を目指していっていただければ幸いです。
四季を通じて風光明媚な大洗町は、茨城県内でも有数の観光地であります。
さらに、大洗町は、海水浴や、船釣り、マリーナなどマリンレジャーの一大拠点でもあり、大洗海上花火大会や音楽ライブなどさまざまなイベントと組み合わせることで、さらなる観光誘客が見込まれます。
これに加え、国有海浜地を有効活用することで、大洗サンビーチ海岸と港湾地区を結び付ける新たな賑わいの場が創出されるのではないでしょうか。
また、大洗港は積極的にクルーズ船を誘致しているとうかがっています。
しかしながら、岸壁や水深の制約から、現在の大洗港には3万トンを超える大型クルーズ船が入港することができない状況となっています。そこで、今後、岸壁を260mに延伸し、水深を9mに深掘することで、大洗港を5万トン級の大型外国クルーズ船が寄港できる国際クルーズターミナルへと飛躍させていく計画が進められています。
さらに、大洗港の整備に合わせ、令和8年度までに全通することとなっている東関道水戸線や発着枠が増加する茨城空港の利便性を向上させることで、これまで以上の人流・物流を生み出していくことができるのではないでしょうか。
大洗町も、他の市町村同様、今後、さらなる人口減少や高齢化が見込まれています。そのようななかで、安心して暮らすことができる大洗町であり続けるためには、医療、介護など社会保障分野や、子どもを安心して育てられる環境、さらには買い物環境、公共交通機関の整備は急務です。
コンパクトで暮らしやすいまちづくりを実践できるのは茨城県内で2番目に小さな町である大洗町をおいてほかにありません。
大洗町と大洗町民の皆様には、恵まれた様々な資源を活用し、新しい大洗町の姿を創り出していっていただきたいと思います。
結びに、住んでよし、訪れてよしの大洗町のさらなるご発展、大洗町民の皆様の一層のご多幸を心より祈念申し上げます。